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施工管理を外部に頼むときに会社が守る3つのこと|業務委託の基本

施工管理を外部に頼むときに会社が守る3つのこと|業務委託の基本

「施工管理や工事書類を外部に頼むとき、会社として何に気をつければよいのか」。外部への依頼を考えたとき、最初に気になるところだと思います。

この記事では、建設業法と国の通知・告示をもとに、外部に頼むときに会社として守ることを整理します。

先にお答えすると、工事書類の作成や施工管理の補助を外部に頼むことは、法律上問題ありません。会社として守ることは、次の3つです。

  1. 現場に置く技術者(主任技術者・監理技術者)は、自社の社員から置く
  2. 工事の管理を丸ごと外部に任せず、会社が中心になって進める
  3. 外部の担当者を、自社の社員と同じように直接指示して働かせない

守ること1 現場に置く技術者は、自社と直接雇用関係のある人

建設業法第26条では、建設業者は請け負った工事を施工するとき、工事現場の施工の技術上の管理をつかさどる主任技術者(一定の場合は監理技術者)を置かなければならないと定めています。

この技術者は、会社と「直接的かつ恒常的な雇用関係」にある人でなければなりません。国土交通省の通知「監理技術者制度の運用等について」で、監理技術者等は所属する建設業者と「直接的かつ恒常的な雇用関係」にあることが必要とされています。

厚生労働省の労働者派遣事業関係業務取扱要領でも、工事現場ごとに置く専任の主任技術者・監理技術者は、請負業者と直接的かつ恒常的な雇用関係にある人に限るため、派遣の対象にならないとされています。

つまり、外部の人を配置技術者にすることも、資格者の名前だけを借りる「名義貸し」も認められません。外部に頼むのは、配置技術者がいることを前提にした補助の部分です。

守ること2 工事の管理を丸ごと任せない(一括下請負の禁止)

建設業法第22条では、請け負った建設工事を、いかなる方法をもってするかを問わず、一括して他人に請け負わせることを禁じています。

国土交通省の通知「一括下請負の禁止について」(平成28年10月14日)では、発注者から直接工事を請け負った会社が自ら行うべきことを具体的に挙げています。施工計画の作成、工程管理、品質管理、安全管理、技術的指導に加えて、発注者等との協議・調整なども含まれます。

この通知は工事の下請負についての決まりですが、外部の手を借りるときも考え方は同じです。書類づくりを外部に頼んでも、施工方法を決めること、内容を確かめること、発注者との協議の窓口になることは、会社自身が担います。

守ること3 外部の担当者を、自社の社員と同じように指示して働かせない

いわゆる「偽装請負」の問題です。厚生労働省の告示「労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準」(昭和61年労働省告示第37号)では、請負の形をとっていても、引き受けた側が自分で業務の進め方の指示や労働時間の管理などを行い、相手から独立して業務を処理していなければ、労働者派遣にあたるとしています。

会社の側から言い換えると、次のような形は避けたほうがよい、ということです。

  • 外部の担当者に、始業・終業の時刻や休憩を指示する
  • 作業のやり方を一つひとつ直接指示し、社員と同じように使う
  • 何を仕上げてもらうのかが決まらないまま、時間だけ働いてもらう

業務委託では、「何を、いつまでに、どこまで」仕上げてもらうかを決め、進め方は引き受けた側に任せるのが基本です。

3つを一覧にすると

項目外部に頼める作業会社がやること
技術者書類作成の補助主任技術者・監理技術者を自社の社員から置く
工事の管理計画書・記録の作成、管理項目の整理施工方法の決定、内容の確認、発注者との協議
契約と指示決めた範囲の業務を、引き受けた側の進め方で仕上げる範囲・成果物・期限を決めて依頼する

外部に頼む前に決めておくこと

  • 依頼する業務の範囲と、仕上げてもらうもの(成果物)
  • 配置技術者は自社の社員であること
  • 発注者との協議・提出の窓口は自社であること
  • 最終確認と承認は、自社の技術者が行うこと
  • お預かりする資料の秘密の取り扱い

これらを契約書や依頼書に書いておけば、後から「どこまで頼んだのか」で迷うことも防げます。

なお、施工管理の人材については、業務委託のほかに派遣という方法もあります。違いは「施工管理の派遣と業務委託の違い」でまとめています。

まとめ

  • 工事書類の作成や施工管理の補助を外部に頼むことは、法律上問題ない
  • 配置技術者は自社と直接雇用関係のある人。外部の人や名義貸しは不可
  • 施工方法の決定や発注者との協議など、工事の管理の中心は会社が担う
  • 外部の担当者を社員と同じように指示して働かせない。範囲と成果物を決めて任せる

参考にした資料

※法令・基準・資料の内容は、記事公開時点で各公式サイトに掲載されているものを確認しています。改定されることがありますので、最新の内容は各公式サイトでご確認ください。

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